DIARY

From father

2017-10-11

 

「折れたバットが沢山あるから、その割れのない使えるところで小さなバットを作ってもらうことはできますか」と訪ねてこられた方がいて、話を聞いてみると少年野球から始めて社会人野球までしていた息子さんが近々ご結婚されるそうで、それらを記念に長く残して置けるサイズにして渡してあげたいとのことだった。そんな依頼はもちろん初めてではあるけれど、私の息子も今少年野球に夢中で、その息子さんは所属しているチームの先輩にあたるとの事も聞いては引き受けないわけにはいかない。作業は思いの外面白いものだったが、丸い断面のバットからしかも割れた部分は避けて何本かの木取りをしようとするとそれ程太いものは取れない、良くヒビの行き先を確認して切って、割って約30センチの材料が取れ、旋盤で削ってこの二本、思い出をバットの中から抜き取った(大げさ?)という感覚も少し湧き、こんなお手伝いの方法もあるのかと・・。お父さんが白木の上に何か言葉を書いたのか、そのままなのか、またどんなタイミングで息子さんに渡されたのか、この先は詳しく聞かなかったけれど、長く一つのことを続けてこられてこれから新たな人生を踏み出す時に、父親との思い出の詰まった何よりの良い贈り物になったのではと想像します。またそう祈ります。

 

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