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DIARY

定番

2014-04-12
前回このページで紹介したTABLE1600・1800同様、今回紹介するものも一定のデザインで繰り返し作っているのでKIKAの定番と言ってもよいテーブルです。ただしこのテーブルの場合は材種、大きさ、天板の外周形状、ハギ枚数や厚み、脚の太さ等々は固定せずその時の依頼に合った一点を作る事を心掛けています。ですから脚を組む構造や全体の印象は変わらないものの、今まで各お宅に納めたもの何れもが結果として同じ寸法のものがありません。脚の太さや縦横の比率は一発勝負で線を決め削ってしまうのはやはり怖いので、3枚目の写真の様に毎回(同じようだけれど)違う原寸図を描いて確認してから制作に掛ります。今回の依頼は食卓として使うけれど、またそこで木版画も彫り刷る、パン作りもする、天板は作業台のように厚めがいい、またH寸法も高めという事が条件としてあったので在庫の中から45mm厚のブラックチェリー材を選び天板は2枚ハギにし、脚は太めで高く線を引き直し制作したものです。工房家具というカテゴリーが有るならこういう事が可能な事も一つの特徴になるのかも知れません。   L.1500×W.935×H.750
2014-04-12 | Category: DIARY

 

TABLE 1600

2014-01-26

「小股の切れ上がった・・」と言うのは脚がすらりと長く、又きりりとしていて小粋な女性を形容するときに主に使われるようですが、ずいぶん以前の雑誌にマツダのコスモスポーツ(1967〜’72/帰ってきたウルトラマンでMATが乗っていた車ですね、ある年代以上の人にしか分からないかも知れませんが。)について「小股の切れ上がったスタイルの車」と言うような文章が載っていました、何処が?とも言えなくないですが、私はなるほど分かる気がするいい表現だと思った記憶があります。スマートに絞り込んだフォルムは直線、曲線の配分が絶妙でまさに粋な車でしたから。この表現は物を擬人化してその姿をある雰囲気をもった格好良さをもつものとして言い現す事ができるのでしょう。さてテーブルや椅子もまた人や車と同じように脚をもっているのだから、小股の切れ上がった・・と言う立ち姿を目指してみてもいいのかもしれないと(頭の片隅に)思い設計図を描き、制作をしているのが写真のテーブルです。今回は1600モデル、脚部の寸法は1800モデルと共用なので天板の長さ−200、幅−50となり脚がより上の方まで見えます。

 

写真のテーブルは納品先が決まった物ですので展示はしていませんがご希望の方には見て頂く事ができます。(2月初旬まで)

TABLE 1600(受注制作)

ナラ材/1600×850×700(720)

¥280,000(税別)

2014-01-26 | Category: DIARY, INFORMATION

 

今年一年テーマにしたのは『削』。鉋を使って上手く削りたい、意のままに削りたい、綺麗に削りたい、昨年から今年の初めに掛けて正にそう思ったからで、迷うこと無く年頭に課題として掲げたのです。木工制作者として削りの習得は今更ではありますが、又いつまでも探求するべき基本的技術なのだと考えるのです。木を造形する上でそこに重きを置かない方法も勿論有ります。それぞれの者の考えで家具や木工品を仕上げる方法は千差万別ですが、私が今イメージする木工は、頭の中に描いた物を刃物を持つ手が自由自在に動いて楽しく削り仕上げる様です。「楽しく」は誤解を生む言葉かも知れませんが、作り手がストレスの無い生き生きとした作業を進めている姿をイメージして下さい。そこから生まれる物は伸びやかで美しいはずです。又刃物で削り仕上げた物は文字通り切れが有りよどみも無いはず。2014年も『削』はまだまだ脇にやれる課題ではないですが、自分に足りない事、更に磨きを掛けたい事をテーマに持って前に進みたいと思います。今年も皆様本当にありがとうございました。良い年をお迎え下さい。  
2013-12-31 | Category: DIARY

 

オリーブの枝

2013-11-10
淡路島はオリーブの生育には適した気候の様で約10年前庭に植えた苗木は随分大きく背の高い木になりました。ところがオリーブの葉を好んで食べ、幹に穴を空けその中も食べるオリーブアナアキゾウムシという虫がいてこの大敵に幹を食われるとダメージが大きい場合、木は枯れてしまいます。庭にはかつて数本の木が有ったので実もたわわに生りましたがこのゾウムシに食われた木は枯れてしまい今オリーブの木は一番勢いのいい木が一本残るのみとなってしまいました。一本では実がならないことも残念です。枯れた幹、枝は決まった目的も無く数年軒下でじゃまに成りながらも放置していましたが、よく乾いた枝を削ってみるとなかなか良い色艶です。そこで今日は数本、今日は一本と夜な夜なナイフやスプーンを削ってみると枝なりの形に誘われる作業が快適でのめり込みます。枝の太さの範囲のもので、曲がっていればそれなりに、枝を使い切って無くなれば終わりです。@¥1,260〜/くるみオイル仕上  
2013-11-10 | Category: DIARY

 

用途あり

2013-10-05
写真の収納棚と小テーブルは依頼者の使い道がはっきりしていてそこから寸法や形状が生まれてきた物です。形状(スタイル)は制作する私の癖が当然出てくるものですが、必然の条件も有って用途のはっきりした物は部屋に納まった時にしっくりときます。既にウォールナットのテーブルや椅子を使って頂いている部屋に追加しましたが昔から何れもがそこに置かれてあるように空間に馴染みました。  
2013-10-05 | Category: DIARY

 

撮影/秋空

2013-10-05
9月30日、季節は秋とは言え少し動けばまだ汗の出る気温でしたが、空には程々に気持ちのいい秋の雲が浮かび光を遮ったりまた覗かせたりと撮影日和の一日。今年制作した「大きな椅子」のプロモーション写真を知人達の協力で撮りました。制作コンセプトを明確に伝えられる印刷物にして改めてお見合いを申し込みます。   @TOTOシーウィンド淡路
2013-10-05 | Category: DIARY

 

杉・削る・

2013-10-05
奈良、吉野の杉専門材木店へ材を見に行きました。杉→家具(木工)と結びつけることは今まで正直ありませんでしたが、杉を材料として見るとキラリと光るものがあります。兵庫県の某工房から「杉・削る・プロジェクト」(仮称)のお誘いを受けて共同参画するべく何が出来るのか模索中です。それぞれの材には一長一短がもちろん有るので如何に長所を引出せるかです。     具体的なイメージを持とうと模型を作ったりしますが、表面的なスタイリングをするだけでは先には進みません、。  杉柾の表情は日本人好みで美しいと感じる。
2013-10-05 | Category: DIARY

 

小さな盆

2013-10-05
「一人用のこれくらいの小さなお盆を、」と両手で大きさを示して依頼された盆を作りました。気持ちが途切れない程度の短時間で削り進めると仕上がりも良いようです。他方からもう一回り大きなものもリクエストがあるので次も深呼吸してから一気に仕上まで。   ウォールナット材 380×170(外寸法)     こちらの定番も在庫追加しました。 ウォールナット/黒檀 635×300        
2013-10-05 | Category: DIARY

 

木のハンガー × 30本、同じ型で荒く木取りした後は一気に削って仕上げました。鉄線の加工も自前で、曲げて焼いてたたいて、木部同様それぞれ個性が少しずつ違います。 長年数台ずつ作っている木蝶番のハンガーラックも今回2台追加、ミナペルホネン各店で、また新作発表会場で素敵な服がかかっています。  
2013-10-05 | Category: DIARY

 

リングケース

2013-10-05
近年制作したものの中で最小のサイズ、これはマリッジリングをオーダーした依頼者の二人のもとへ手渡される時のケースです。オリジナルの指輪を受注制作で作るのはnoniturn metal designの川口さん、「木」はまさに生きていることの象徴、なので木のケースに入れて思いを込めて作った指輪が旅立って欲しいとのこと。指輪がケースに収まっている期間はわずかだと思いますがその後も長く愛着を持って頂けたなら私も幸い。(※ 指輪は川口さん制作のものではありません)  
2013-10-05 | Category: DIARY

 

来週17日(金曜日)から神戸酒心館で開催される企画展に出品する椅子をようやく削り終えました。—– 出来るだけ大きな木を削って造形したい、というところから始まり、どんな物をと考えていた時に17世紀頃(英国)の古い農夫の椅子の写真にインスパイアされ、行ったり来たりの思考があり、削るべき材料(栗の木)に出会って、出展に向けて大きな木の椅子を作り始めました。刺激を受けたその農夫の椅子は何が魅力的だったのかはっきり言葉で説明出来るものではありませんでしたが、何世紀もの間使われて椅子としても、材料の木としても寿命を全うしている感じが写真から感じ取れたのです。そんなふうに長く存在出来るものが作れたら制作者冥利に尽きます。枯れるまで存在出来るもの、作業を始めてからはそんなイメージを持って今回の椅子を作っていました。造形物として、木工なので「木の造形物」として魅力的なものになれば何十年か、何百年か持ち主が何代か変わったとしても、元は誰の物だったのか、誰が作ったか分からなくなっても、それは使われ残るのでしょう。その為に出来る限り時間を掛けて、考えながら、大半を刃物を研ぐ事を繰り返し削る手加工で作ってみました。—– 後は仕上の塗装をするのみです、もう造形物としては大きく変化しません、皆さんに見て頂く覚悟を決めました(笑)。ある程度何でも作れる状況で、時間も十分かけて作ったので今の私の力量がそのまま見えてしまう物だと思います。ですので椅子の名前は「木華2013」。 アトリエKIKAのfacebookページ(右ボタンクリック)に古い農夫の椅子の写真やこの制作の初期の工程を載せていますので合わせてご覧下さい。  
2013-05-11 | Category: DIARY

 

年が変わるまであと数時間、今年やるべき事は出来たか?やるべき事山積で ’12 年も暮れようとしている気もするが、もう来る ’13 年に備える時間(21:30)だろうか、、。その前に今年も仕事を通じてまたプライベートでの多くの方々との出会いを喜び、その方々や旧来の友人知人に刺激を受け、協力し合い、支えられた事に感謝したい。中でも特にしっかり心に受け止めたいのは、多くの刃物の提供を受けた事。三木の鍛治師のO氏には「今」必要なものを指導と共に、また岐阜のH氏には共通の知人の遺品を「上手く活かしてほしい」という気持ちと共に手渡して頂き、使わせてもらっている。この事は、今の継続だけではなく更に出来る事に広がりを持たせたいと思っている私へ多くの示唆を含むと勿論受け止めて感謝したい。来年の事を言うには少しフライング気味だがこれらの刃物を生かせる仕事を’13 年は増やそうと思う。(22:00)後にはなりましたが制作に関わらせて頂いたお客様には一層の感謝を致します。皆様良いお年をお迎え下さい、今年も一年本当にありがとうございました。  
2012-12-31 | Category: DIARY

 

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