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2019年 始動

新しい年が始まり、アトリエKIKAは昨日3日から作業をスタートしました。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

昨年とても印象に残った製作の一つ、そこにまつわる「MOON CALENDERの話」、または「物語」と言ってもいい程だけど私が知るのはそのほんの一部、そこを上手く切り取って紹介できればいいのだが。

 

確か1990年代初期からキャニオン・アンド・ビーチ(canyon & beach)によって25~30年近く制作・販売を続けられていたMOON CALENDERは数年前に今後の継続を断念した事を発表したそうだ、それを知った長年のユーザーであるAOKIWORKSの青木京さんは次の年以降手に入らない事にショックを受けた。そこで考えその制作・販売を自ら引き継ぐという決断をし、想いを申し入れた。良いものが故競合は多かったそうだが熱意と誠意でその引き継ぎが彼女達に許された。そして2019年版も何事も無かったように存在し、濃紺の紙の上で月の形を示し続けている。余りにも簡単に書いてしまったが両者の想いや話し合いの経緯は簡単なものでは無かっただろう。このカレンダーの凄いところは初期から基本デザインが全く変わっていない事、そして今後も変えない方針は貫くらしい事。私ももの作りをしている者として、何も変えずに一つのものを作り続ける事の難しさはよく分かる。デザインや品質を変えないと言う頑固さよりも、しなやかに毎年同じものを供給し続けられる柔軟さが必要なのだろうと想像する。

 

 

思い出す言葉がある。私が独立前に早川謙之輔さんの杣工房にいた頃、師は示唆を含んで言った。

「20年、30年ぶりに私の所を訪ねてくる人は皆、杣工房はいつまでも変わらなくていいですね、と言う」

「しかし、私はいつも変わろうとしてきた、その時々に合わせて必死に変わろうとし続けてきた」、「分かるか北島」

「・・はい」

当時も分かる気がしてそう答えたがその後独立し20年以上経った今の理解とは違っていた気がする。

 

 

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AOKIWORKS の青木京さんからcanyon & beach へ、また今後制作・販売を共にするツギキ(tsugiki)へ感謝を込めて渡すムーンカレンダー用の額を作って欲しいと依頼された。ツギキはデザイン業務もするが、なるとオレンジを育てる果樹園でもある、「その木を材料に使おう」がこの制作の唯一の約束。

 

試行錯誤した結果、最良の方法と考えて額の形をしていない二枚の板を作った。青木さんがそれぞれにこの感謝の品を手渡す場面に立ち会えたが、その行為に皆さんはとても喜んでおられた。ものを作る事を通じて素晴らしい「物語」に出会えた。

 

 

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2019、1月はまず新月に向かうのだなと。

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新旧のパッケージ、ロゴ(手前が新、奥が旧)

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朽ちかけた なるとオレンジの表情をそのまま板に、無塗装。

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カテゴリー: Diary   パーマリンク

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