南海荘の椅子
大きなテーブルと椅子8脚を南あわじ市の南海荘さんへ届けたのは10年前
三代続く宿のオーナーでありシェフの竹中さんは地元の素材にこだわり、内装や家具にもそれを取り入れたいと当時から話し
革を張るなら食材になった淡路ビーフの牛の革を入手し張ることを希望されていました
しかし当時はそんなルートもなく、いつか実現すればいいですね、という言葉で留まっていた
今年、私も会員参加している淡路島レザー協議会が第二回目の革生産を行い
会員で革を分け合い、アトリエKIKAでもキャメル/島茶色の革を2枚確保できました
10年使った座面をこの2枚で張り替え、座面8枚分に足りなくなる事もなく、また余分に余る事もなくちょうどの量で仕上がりました
10年越しの依頼を完了できたということになります
タグは同じ淡路島レザー協議会のメンバーで革作家の丸林貴博さんに作っていただきました
南海荘さんの食堂では久しぶりに大テーブルと椅子8脚が揃いました
窓際の彼は ゴボくんというそうです、男前ですね
南海荘のある南あわじ市丸山漁港に向かう海岸線はどの時間帯も魅力的な風景
CH53
1枚目の写真はお客様が持ち込まれた製品で CH53 フットスツール、ハンス J. ウェグナーがデザインしたスツールです
ソファの横に置いてサイドテーブルとして使いたいのでこれに合う天板を作って欲しいという依頼でした。
既にある製品に対して「追いデザイン」という解釈でこれに付け加える天板をデザインし
違和感なく、そこに元々あった物というものを作ってみました。
裏面は編み込まれたペーパーコードに干渉しない為の苦肉の策。
仕上げはソープフィニッシュ
木部とペーパーコードの緩衝材にはヌメ革の当たりを選びました。
神戸市産材
神戸市では新産業団地の整備にて発生した木材の有効活用と「神戸市産材」の流通を目的に、素材[丸太]の売却を実施しております。・・・という書き出しで神戸市都市局産業団地整備課が今年3回に渡り丸太の販売を行っていました。
第2回、第3回と入札に参加し、前回は落札できずでしたが今回は4物件(丸太計8本)落札しました。
第2回目は390本、第3回目は370本、第1回目も同じ規模とすると合計で1,100〜1,200本の丸太を神戸市が販売したという事になります。これは都市型の行政の事業としては興味深いものに思います。
落札者の名簿を見ると大半は株式会社〇〇と大手の会社が数量をまとめて購入しており、1物件の本数を多く設定していることからも個人の制作者の購入は見受けられませんでした。
材質、材種の事からもチップ加工や薪製造販売の会社が多いようですが、材木店、そして大手の(比較的有名な)家具メーカーも数量多く購入しており、材木を取り巻く状況や又時代を感じる事ができます。
アトリエKIKAが落札した丸太はコナラ とヤマザクラ、写真からも分かるように決して良いものとは言えませんが、このようにして出てくる材から何が出来るか一つのトライと考えています。
早速いつもの製材所(山中商店さん)で製材し倉庫で仕分け〜桟積み、今年の猛暑が身体にこたえます。
暑中お見舞い申し上げます
手描きの図面から1/10スケールの模型を作る。
全ての制作に模型を作るわけではありませんが、
置き場所に制限があったり収納する物が複数決まっている今回のデスクは模型で各部を確認するのが何より。
模型の部材は、おっ一枚どこにいったか・・となるような物ですが、
実際の部材は木取りから板の剥ぎ合わせを進めていくとなかなかのボリュームになりました。
近畿地方は梅雨明けも早く、暑さが作業スピードを鈍らせます。
皆さま
暑中お見舞い申し上げます
淡路島レザー
淡路島レザー協議会の総会と第2回販売会に参加してきました。
トレーサビリティの確保された革は大量には生産できませんが、3色各10枚で計30枚が販売用に。
アトリエKIKAでは今回はCAMELの革を2枚購入しましたが、偶然にも洲本市五色町の目と鼻の先で育った牛の革です。
牛肉になった牛の革も無駄なく使おうということに共感して、淡路島レザー協議会には発足当初から会員参加していますが、
革の生産や諸々の運営は主に淡路島で革製品の製作に携わる作家さん達数人、
牛の生産者まで履歴の分かる革を作るのは大変な苦労があることと頭が下がります。
また会議では革の色の呼び名が新たに決まりました。
CAMEL = 島茶色(しまちゃいろ)
GREEN = 青風(あおかぜ)
BLACK = 黒衣(くろご)
※ 命名の由来は淡路島レザーのH.P又はInstagramで掲載されるでしょう
CAMEL/島茶色の革2枚は椅子張りにすれば数脚分ですが、興味のある方はご連絡ください。
真夏日
今日は午前中から工房内も30度を超えました
汗の出方が先週までとは違う
長い夏になりそうです
ソファ/ Sofa
オーバルテーブルを納めたダイニングルームを斜めに見るヌックスペース(家の中の居心地が良い空間)に
家族皆が集ってくつろげるソファができました
幅は約 3,500mm × 2,550mm・ 座の奥行きは830mmと650mm・SH 420mm
座ってよし、幅の広い方では横になって寝てもよし
しっかり硬さのある座面では諸々の家事もできそうです
置きクッションやコーヒーテーブル が加わるのもまた良さそう
ダイニングテーブル ・椅子
梅雨入り前最後の晴れの日に京都の新築のお宅にダイニングテーブル、椅子、部屋に取り付け固定するL型ソファ
それと桧に文字を彫刻した表札を届けました
ご家族が大勢集う機会が多いとの事なのでこのオーバルテーブルは大いに活躍しそうです
オーバル(楕円)形のダイニングテーブル
L= 2,300 D= 1,100 H= 720 ウォールナット 材/オイルフィニシュ
と椅子 DC-R(Dining Chair – Relax)革張り仕様をまずは紹介
ソファの写真はまた改めて紹介します
梅雨入り/ Rainy season
そろそろ梅雨入りだろうか、6月8日/日曜日、午後から雨がしとしとと降り始めた
紫陽花だけではなく庭の植物が皆喜んでいるように見える
ちょうどタイミングよく週末に遠方への納品を終えたので今日の雨は歓迎したい
果樹がいくつかあるので少し手入れをしてみた
納品した家具の紹介はまた後日に
DP – メンテナンス
設置後およそ10ヶ月、暑かった夏と空気が乾燥する冬を超え、大きな木のブロックはそれぞれ想い想いに動いている。
まだまだ水分を含んだ木々を組み上げたので動きは想定通りであり、色味の変化も相まってダイナミックさは増したように思う。
それでも木の角が出て触れると危なかったり、目線の位置の隙間が気になったりする箇所を削りや埋め木で整えた。
制作中とは違い、制作者のミクロな視点より遠目から捉えてマクロな視点で観察しながら
自然と育つ木塊に寄り添い、今後も必要最小限の手入れを続けると良いのではないだろうか。
来客のない日に作業をするので、ほぼ無音の広いエントランスホールは何とも言えず集中できる。
一日はピアノ・Steinway & sons の調律の日と重なり、それまた何とも言えない鍵盤の音の中も心地よく良かった。
さくら
アトリエ KIKAのさくらもそろそろ満開
今年は咲き始めから日数が長くまだ蕾を少し残します
大窓の正面が華やかになりました
Living・Dining room
打ち合わせに伺った際はまだ生活感の無い広いワンルームだった部屋
先に届けたテーブルに遅れて今回椅子を届けると、照明器具やソファも入って
大きな窓から入る光と相まって、心地良いリビング・ダイニングルームになっていました。
ダイニングテーブル : 2240 × 1100 × 720/ ウォールナット材 oil塗装仕上
ダイニングチェア:C3 armchair 革張り(Altema Gray)