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「ふたつの扉」

2021-07-30

 

 

やっと見つけたよ

 

さあ ここを開けてどこへ行こう

 

鍵はかかっていないはずだからね

 

思った方の扉を開けて

 

さあ 行こう

 

 

 

物語:「ふたつの扉」はみなさんの想像力の中でどこまでも続きます。どちらでも扉を開けて、時間の旅、空間の旅、どうぞ気のむくまま。

 

 

 

この作品は南あわじ市阿那賀の宿『南海荘』の7月にリニューアルされた「先山」のお部屋の壁面に掛かっています。淡路島へ旅をしてこのお部屋でぜひご覧ください。

 

 

南海荘は丸山漁港から少し坂を登ったところにある宿主・竹中夫妻が切り盛りする宿で簡単な文章では表現しきれないほど何とも素晴らしいところなのです。同じ淡路島に住んでいてもここへ打ち合わせや納品に行く度に幸せな気持ちになります。何より窓からの景色がいいのです、そして竹中さんの料理が美味しいのです、順次手を掛け手を加えている宿内の雰囲気もいい、昔ながらの雰囲気を残している近くの丸山漁港も・・・と書き進めても伝わり切らない気がします、直近の予約はなかなか取れないかもしれませんが是非機会を作って泊まってみてください。

南海荘や予約についてはこちら/淡路島の風から 竹中さんは写真の腕も素晴らしく、軽快な文章と合わせたブログを見るとすぐにでも行きたくなるはず。

 

 

 

「ふたつの扉」についてもう少し、

この「先山」の間だけでなく南海荘の各部屋の改装計画を設計担当されているヒラマツグミの平松さんからの提案を受けて、竹中さんから「何か」作って下さいと依頼を受けた時の条件は淡路島で育った木を材料に、ということだけ。その他は形も大きさも勿論テーマのようなものもなく自由に作らせて頂きました。届けに行くまで壁面を空けて待っていてくれた竹中夫妻、ヒラマツグミの平松さん、現場担当の武くんに感謝。

 

そして選んだその素材は同じ南あわじ市、諭鶴羽山系・賀集の山桜です。前年の台風で倒れた木を2016年に運び出し製材〜乾燥を試してみるものの、元々の素性のせいか、管理の不十分か、板になった材は割れや捻りがひどく、家具らしいものが出来たのは椅子一脚のみ、それでも板皿やカッティングボード 、更に小さな物では箸置きになったり、住んでいる近く「そこ」の山で育った雑木も十分もの作りの材料として使えると感じ、その後「チカバノゾウキ」や「JINO」の活動のきっかけになった木です。作業場の隅に立て掛けてあったものや桟積みの残りはこれ以上使いづらく、見て見ぬ振りをしていたものを敢えて今回の材料に選び、5年越しでこの山桜の木を使い切る事ができました。お部屋「先山」のネームプレートももちろん共木です。

 

 

 

 

今回上から4枚の写真は竹中さんが撮影したものを提供して頂きました、満月の夜このお部屋からの景色も。

 

 

 

 

 

 

打ち合わせや届けものの度に、窓からはこんな風景が望めます。